produced by 平野宏文 Hirofumi Hirano a neurosurgeon, to communicate with his patients and friends

脳神経外科医 平野宏文のサイト

脳神経外科医 平野宏文のウェブサイトです. 医師として,また,個人として,私と関係ある人々とのコミニュケーションを図るための場所です.                            脳神経外科に関連する疾患についても記載していこうと思います.

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2024年3月になりました.ちょっと長くなりますが,医学論文が政治や社会環境の影響を受けていると思われることを書きます.

コロナワクチンに関して出版された多くの文献をレビューした論文が2024年1月24日に出版されていました.M. Nathaniel Mead氏の「COVID-19 mRNA Vaccines: Lessons Learned from the Registrational Trials and Global Vaccination Campaign」(翻訳 COVID-19 mRNAワクチン: 登録試験と世界的なワクチン接種キャンペーンから得られた教訓)というものです.
DOI: 10.7759/cureus.52876
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC10810638/
https://www.cureus.com/articles/203052-covid-19-mrna-vaccines-lessons-learned-from-the-registrational-trials-and-global-vaccination-campaign#!/
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC10810638/pdf/cureus-0016-00000052876.pdf

最後のPDFのページは既に削除されたようです.

この論文の概要には以下の事が書かれています.日本語訳です.
概要
COVID-19ワクチン接種とその健康および死亡率への影響に関する我々の理解は、最初のワクチン展開以来大きく発展してきた。当初のランダム化第3相試験の報告書は、COVID-19 mRNAワクチンがCOVID-19症状を大幅に軽減できると結論付けている。その間に、これらの重要な臨床試験の方法、実施、報告に問題が生じた。ファイザー社の試験データの再解析により、ワクチン群における重篤な有害事象(serious adverse events: SAE)に統計学的に有意な増加が確認された。緊急時使用許可(Emergency Use Authorization: EUA)後も、死亡、がん、心疾患、さまざまな自己免疫疾患、血液疾患、生殖器疾患、神経疾患など、多数のSAE(重篤な有害事象)が確認された。さらに、これらの製品は、以前に確立された科学的基準に従って、適切な安全性および毒性学的試験を受けたことがなかった。このレビューでは、ヒトに対する重大な危害の公表された分析、品質管理の問題および製造工程に関連した不純物、有害事象(adverse events: AE)の基礎となるメカニズム、ワクチン無効性の免疫学的根拠、および登録試験データに基づく死亡率の傾向に関するその他の主要なトピックを取り上げている。今日までの証拠によって立証されたリスクとベネフィットの不均衡は、さらなるブースター注射を禁忌とし、少なくとも、適切な安全性と毒物学的研究が実施されるまで、mRNA注射を小児予防接種プログラムから外すべきであることを示唆している。連邦政府機関によるCOVID-19 mRNAワクチンの集団包括的な承認には、関連するすべての登録データの誠実な評価と、リスク対ベネフィットの適切な検討による裏付けがなかった。広範囲に及ぶ、十分に文書化されたSAE(重篤な有害事象)と、許容できないほど高い害対効果比を考慮すると、我々は各国政府に対し、因果関係、残存DNA、異常タンパク質産生に関連するすべての関連する質問に回答が出るまで、改変mRNA製品の世界的なモラトリアム(執行の一時停止)を支持するよう強く求める。

この論文の中には多くの既発表論文が証拠として引用されていました.
査読付きの論文です.この論文は,COVID-19 mRNAワクチンの問題点を鋭く指摘しており,これまでに出た論文の情報をまとめたものでしたから,mRNAワクチン接種推進派には都合の悪いものです.

そして,怖れていたことがついに起きました.
2024/2/28の「The Defender」の記事
https://childrenshealthdefense.org/defender/cureus-retracts-study-critiquing-covid-19-vaccine-censorship/?
によると

‘Stunning Act of Scientific Censorship’: Journal Retracts Peer-Reviewed Study Critiquing COVID-19 Vaccine
「驚くべき科学的検閲行為」: COVID-19ワクチンを批評した査読付き研究を学術誌が撤回する
という記事が出ています.

雑誌『Cureus』は月曜日、COVID-19 mRNAワクチンの試験データと注射後の傷害について広範な分析を行った初の査読付き論文を撤回した。この論文の著者はまた、ワクチンの世界的モラトリアムを求めていた。
と言う状態になっています.モラトリアムとは接種中止を意味します.

キュレウスを出版しているシュプリンガー・ネイチャーのリサーチ・インテグリティ・スタッフのティム・カーシェス氏は先週、同誌が論文を撤回することを著者たちに伝えた,という事ですから,著者らが取り下げたのではなく,雑誌の方がこの論文の掲載を撤回したと言うことになるようです.

問題の The Defender の記事の日本語訳はここに掲載しておきます.




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    経歴




Hirofumi Hirano MD, PhD, Department of Neurosurgery