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2025年4月になりました.研究者というものは理系では特に局所的な領域を扱い、小さな蛸壺に生きているようなところがある。だから、自分の領域を越えて、他の研究者の領域を教えてもらうのは、その研究者が他の蛸壺の在り方を学ぶことであるから、研究だけでなく人間として成長するのにも役にたつ。 なぜなら、研究者は研究が人生のようなところがあり、生活なのである。
多くの物事を知っている博覧強記と形容される人も居るが、大方の研究者はそれ程物覚えが良いようには思えない。自分が物覚えが悪いから、他人も物覚えが良くないだろうと、勝手に思い込んでいるのかもしれないが、物を覚えるために脳の領域を使うと、考える力が衰えるような気がしている。
物を覚えるということは脳の中でどうなっているのであろうか?初めは海馬に情報が入るのであるが、この時は覚えておくために、絶えずその記憶を再現できるように、エネルギーを使っているらしい。つまりコンピュータのRAMの中の記憶と同じで、電源を落とすと消えてしまうのである。だから油断をすると忘れてしまうのだろう。
側頭葉内側の海馬から長期記憶が形成される時には、海馬以外の場所にネットワークが作られるという。脳の中の記憶は何度もその記憶が再現されることにより、脳内の電気が流れ易い回路が作られ、それが記憶を形成すると言われている。多くの事を長期的に覚えるためには、過去に作られたネットワークを壊さないように、新しいネットワークを作ることになる。だから博覧強記であるためには、普通の人より広い範囲の脳を使うと思われる。
ということは、CPUやGPUとして駆動する神経細胞が減少してしまうような気がする。
これは私の憶測であるから、真実はそうではないのかもしれない.しかし,常識も記憶で形作られているから,日常生活で人に後ろ指をさされないように送ることができる常識を備えることができない人に天才が多いのも何らかの関係があるのではないかと考える。
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