"パンデミック"カテゴリーの記事一覧
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欧州委員会委員長、自身の進退を問う重要な投票前日にワクチン透明性判定で批判を浴びる
ウルスラ・フォン・デア・ライエンが欧州委員会委員長として2期目の就任を目指したが、EUの最高裁判所が、コビッド19ワクチン契約について国民への透明性が不十分であったとの判決を下したため、大きな打撃を受けた。
POLITICOの
Von der Leyen loses court case in blow to her 2nd-term bid の記事である
2024年4月のHPの記録
「欧州連合(EU)の行政執行機関、欧州委員会のフォンデアライエン委員長と、米医薬品メーカー、ファイザーのアルバート・ブーラ最高経営責任者(CEO)とのワクチン交渉に関係する犯罪疑惑を欧州検察局(EPPO)が捜査している」というニュースの続きである.日本語の記事はYahoo!ニュースから削除されている. -
コロナワクチンには,ほとんど有効と言えるほどの効果がなく,接種による心筋障害や脳血管障害が報告されているが,アンソニー・ファウチ博士が「2週間前にコロナに感染した.3回目の感染であった.私はこれまで合計6回の接種を受けている」ということを語る姿がX(旧ツイッター)に投稿されている.
アンソニー・ファウチとは,アメリカ合衆国 第5代 国立アレルギー感染症研究所所長を勤め,2020年1月からは、アメリカ合衆国における新型コロナウイルス・パンデミックに対処するホワイトハウス・コロナウイルス・タスクフォースのメンバーで,ワクチンが有効だと宣言し,多くの人々にワクチンを推奨してきた人物である.その為,米軍では強制接種が行われた.
ところが,米議会で,国立アレルギー感染症研究所所は助成金をエコヘルス・アライアンス社(社長のピーター・ダスザック)を経由して,武漢ウイルス研究所(WIV)に流していたことが明らかになっている(75) コロナウイルスの流行に関する特別小委員会 米).つまりアメリカ政府に隠れて,武漢でウイルスの機能獲得研究(機能とは,人に対する感染力や病原性を意味する)を外注していた中心人物である. そして,武漢の研究所からウイルスが漏れた可能性を指摘する医学論文が出版されないように影響力を行使してきた人物である.
Dr. Fauci has COVID again for the third time and has been vaccinated and boosted six times
— Benny Johnson (@bennyjohnson) August 12, 2024
pic.twitter.com/Gsdz9bDCbP
この人物が,6回もmRNAワクチンを接種していたとすれば,この人物の免疫とmRNAワクチンのメカニズムに関する医学知識は貧弱である事が推測される.
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マッカロー博士の欧州議会でのスピーチ
— タマホイ (@Tamama0306) September 21, 2023
「皆さんも問いかけてほしい、次にコロナワクチン接種後に倒れるのは誰なのか?自分なのか?家族なのか?愛する人なのか?」
これまでワクチンについて警告されてきたことや実際に起きていること、腐敗組織についての集大成的なスピーチです… pic.twitter.com/hRytRi20PJ -
バイデン米政権は新型コロナウイルスの新たな感染の波に対応し、米国民全員に今秋のコロナワクチン追加接種を促す方針だという.
ちょっとおかしいのではないか.
バイデン大統領が,既に何回ワクチンを打ったかは知らないが,少なくとも4回は接種しており,それでも感染した.
そんなワクチンをまた人々に接種させようとしている.
WHOも何とかして,人々に対する支配力を強めようとしているのではないか.
WHOは、間もなく幅広い分野で新たな世界的権限を持つことになる… pic.twitter.com/ma9PoO2NhM
— 連新社 (@HimalayaJapan) August 23, 2023
番組Redactedがパンデミック条約WHO CA+について問題を指摘
— 我那覇真子 Masako Ganaha (@ganaha_masako) March 17, 2023
「将来のパンデミックに対する方針を決定する権力をWHOに委任しようとしている」
「WHOがロックダウンを義務化することができ、ワクチン接種を義務化することができ、全人類の監視を行うことができるようになります」@TheRedactedInc 1/13 pic.twitter.com/8bNWTVNmkJ -
日経新聞の記事である.
「最も増えたのは「老衰」で約2万人(14.8%)増だった。このほか心疾患など「循環器系の疾患」が約1万2千人(3.5%)増加した。
老衰は高齢化でもともと増加傾向にある。一方、循環器系の疾患は20年は前年より約5千人減っていたが、21年は増加に転じた。同省の担当者は「増加の要因は分析できていない。コロナ禍前から進む高齢化による増加が続いているのではないか」とみている。」
と書かれている.
2021年のデータを見た頃,2021年はワクチンが接種された年だなと思った.
2022年は? ブースター接種が行われた年ですね.
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狂牛病とは牛海綿状脳症(うしかいめんじょうのうしょう、英語: Bovine Spongiform Encephalopathy, 略語: BSE)のことで,脳がやられた牛がけいれんを起こしたり,刺激に対して過剰に反応したり,という症状から,運動障害で歩けなくなり死亡するという病気(動画)である.
学生の頃,このをプリオン病を知った時は,食人習慣によるパプアニューギニアのクールー病のインパクトは大きかったが,クロイツフェルト・ヤコブ病については,珍しい病気があるんだな,という程度の認識であった.
元々,体内には,無害の内因性プリオン呼ばれるタンパク領域があり,このタンパクの折りたたまれ方がおかしくなり,病原性を持つとプリオン病となる.しかし,ことの解明の順番は逆で,病原性物質を求めていったら,タンパク質である事が分かり,それをプリオンと名付けたが,プリオンと同じ配列を持つタンパク質が元々身体の中にある事が分かったのである.そのタンパクはアミノ酸配列は同じであるが,折りたたまれ方が異なるのである.そして,異常な畳まれ方の病原性のプリオンは正常なタンパク質の畳まれ方を,異常な畳まれ方に変更してしまう力がある.ここが困った所で,感染性を持つ理由である.
さて,脳外科では,原因不明の脳の病気の脳生検術を依頼されるのであるが,これらプリオン病であった場合,プリオンは,煮沸では失活しないし,通常の消毒薬も効果が無いので大変である.失活していないプリオンがついた器具を次の手術にい使うと次の患者を感染させてしまう.だから,手術をして検体を提出した後にクロイツフェルト・ヤコブであることが判明したら,大騒ぎである.
1992年頃から,イギリスで狂牛病が流行した.当時,処理した牛の骨や脳をすり潰して,肉骨粉という牛の資料にしていた.つまり,飼育上で牛の共食いが行われていた.脳は特にプリオンの多いところで,多くの牛が狂牛病になったのである.
牛肉にプリオンがあった場合,煮ても焼いても失活しない.それで,狂牛病が人にもうつる可能性があり,事実,その頃は若者がプリオン病を発症していた(プリオン病は老人に多い).イギリスで狂牛病が流行っていた頃,イギリスに長期滞在していた人は,日本では献血できない事になっている.
頭の手術をしたとき,脳を包んでいる硬膜が損傷して足りなくなる時があり,昔は亡くなった人の硬膜を薬品処理して使っていた.ところが,これがクロイツフェルト・ヤコブの原因になる場合があるとのことで,1997年,使用中止になった.
プリオン病とはやっかいな病気である.今回は,コロナウイルスの初期型のスパイクタンパクにプリオン領域があり,ワクチンにもプリオン領域が含まれている,という話がやってきた.
Towards the emergence of a new form of the neurodegenerative Creutzfeldt-Jakob disease: Twenty six cases of CJD declared a few days after a COVID-19 “vaccine” Jab
神経変性疾患であるクロイツフェルト・ヤコブ病の新型の出現に向けて
COVID-19「ワクチン」接種の数日後に宣言された26例のクロイツフェルト・ヤコブ病
ABSTRACT
我々は、武漢産SARS-CoV2ウイルスのスパイクタンパク質、およびその後継変異体、さらにはこの同じ配列を基に作られたすべての「ワクチン」にプリオン領域が存在することを明らかにした。同時に、ヨーロッパ各国で発生した、PfizerワクチンやModernamRNAワクチンの初回接種と、クロイツフェルト・ヤコブ病の初発症状が突然かつ急速に発生するとの同時発生事例を解析しています(通常、初発症を観察するまでには数年を要します)。 私たちは、2021年のクロイツフェルト・ヤコブ病について、この新しい疾患の病因を説明することができないまま、このニュープリオン病の進化の年代的側面を中心に、解剖学的観点から研究を行っています。そこで、この恐ろしい亜急性疾患の通常の経過を思い起こし、ワクチン接種後のこの新しい極めて急性なプリオン病と比較してみることにした。数週間のうちに、フランスとヨーロッパで、Pfizer、Moderna、AstraZenekaのワクチンの1回目または2回目の接種後すぐにクロイツフェルト・ヤコブ病がほとんど自然に発生した例が50例以上出現している。要約すると、分析した26例のうち、CJDの最初の症状はCOVID-19「ワクチン」注射の平均11.38日後に現れたということです。この26例のうち、この記事を書いている時点で20例が死亡し、6例はまだ生きている。この20人は、注射後わずか4.76カ月で死亡している。そのうち8例は突然死(2.5カ月)であった。このことは、古典的なCJDが数十年を要するのに対し、この新型CJDは根本的に異なる性質を持っていることを裏付けるものである。
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Adverse effects of COVID-19 vaccines and measures to prevent them
COVID-19ワクチンの副作用とその対策について
によると
COVID-19ワクチンは重症患者における感染症の主要な危険因子である,と結論である.
COVID-19ワクチンで危惧される要点を抜粋すると次のようになる.
Lancetに掲載された研究では,COVID-19ワクチン2回接種後8カ月経過したワクチン接種者の免疫機能は,ワクチン未接種者の免疫機能より低いことが示された.この結果は、高齢者や既往症のある人においてより顕著であった.[1]
欧州医薬品庁の勧告によると、COVID-19の頻繁なブースターショットは免疫反応に悪影響を与える可能性が示唆された.[2]
ワクチンに含まれるN1-methylpseudouridineは、遺伝暗号においてウラシルの代用として使用が,この修飾されたタンパク質は、制御性T細胞の活性化を誘導し、結果として細胞性免疫の低下を招く可能性がある.[4]
mRNAワクチンの投与後、スパイクタンパク質はすぐに減衰するわけではない.エクソソーム上に存在するスパイクタンパク質は、4ヶ月以上にわたって体内を循環している.[5]
in vivoの研究では、脂質ナノ粒子(LNP)が肝臓、脾臓、副腎、卵巣に蓄積する.[6]
LNPに内包されたmRNAは炎症が強い.[7]
新たに生成されたスパイクタンパク質の抗体は、スパイクタンパク質を生成するためにプライミングされた細胞や組織を損傷する.[8]
血管内皮細胞は血流中のスパイクタンパク質によって損傷を受ける,これにより副腎などの免疫系器官が損傷を受ける可能性がある.[9]
さらに、抗体依存性の増強が起こり、感染増強抗体が中和抗体の感染予防効果を減弱させることがある.[10]
また、武漢型ワクチンの残存する免疫記憶が、変種に対するワクチンの効果を十分に発揮させない原抗原罪がありこれらのメカニズムもCOVID-19の増悪に関与している可能性がある.[11]
COVID-19ワクチンと帯状疱疹の原因となるウイルスの再活性化との関連を示唆する研究があり[12, 13],この状態は、ワクチン後天性免疫不全症候群と呼ばれる[14].
COVID-19ワクチン投与後の免疫性血小板減少症(VITT)による致死例も報告されている.[15]
遺伝子ワクチンのスパイクタンパク質に起因する心血管疾患、特に急性冠症候群が増加する可能性がある[18, 19].
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Identification of Dietary Molecules as Therapeutic Agents to Combat COVID-19 Using Molecular Docking Studie
抗菌薬としての食事由来分子の同定 分子ドッキングを用いたCOVID-19の研究
抄録
最近、2019年12月に中国武漢でSARS-CoV-2(Disease:COVID-19)と名付けられた新型の致死性のコロナウイルスが出現しました。ヒトからヒトへの感染が急速に拡大し、ほぼすべての国で感染者が確認されていることから、2020年3月11日に世界保健機関(WHO)によりパンデミック宣言がなされました。現在までのところ、ワクチンや特異的な治療薬などの治療法は世界的に存在していません。しかし、プロテアーゼ阻害剤や抗ウイルス剤であるロピナビル、リトナビル、レムジシビル、クロロキンがCOVID-19の治療薬として検討され、いくつかの国で使用されています。世界的な健康危機を目の当たりにして、SARS-CoV-2を標的とする適切な薬剤候補を見つけることが私たちの目的であった。この目的のために、SARS-CoV-2の7つのタンパク質と、過去に抗ウイルス剤または抗SARS-CoV剤として報告された18の活性成分の分子ドッキングが行われました。これらの18化合物のドッキング結果は、現在COVID19で使用されている2つのFDA承認薬、すなわちRemdesivirとChloroquineと比較された。その結果、緑茶の主成分であるエピガロカテキンガレート(EGCG)がSARS-CoV-2の結合部位にうまくはまるリード化合物であることが分かりました。EGCGは、SARS-CoV-2の6y2e, 6vw1, 6vww, 6lxt, 6vsb, 6lu7, 6lvnproteinに対してそれぞれ -9.30, -8.66, -8.38, -7.57, -7.26, -6.99 and -4.90 kcal/mole と非常に強い分子相互作用を示した。したがって、この結果に基づいてEGCGがCovid-19治療のための薬剤候補として探求すべきことが示された。
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心配していたことですが,上記のごとく,SARS-CoV-2のRNAは,培養ヒト細胞のDNAに組み込まれる.そして,細胞(患者の身体)でSARS-CoV-2のRNAを作ることができる,という論文(Reverse-transcribed SARS-CoV-2 RNA can integrate into the genome of cultured human cells and can be expressed in patient-derived tissues)が,
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武漢で始まった新型コロナ:SARS-CoV-2によるコロナ肺炎(新型コロナウイルス感染症 COVID-19)の蔓延は未だにおさまらない.
ワクチンができてきたが,スパイクタンパクに対する抗体産生を誘導するワクチンはスパイクタンパクの変異が生じると効果がなくなる可能性がある.
考えてみれば,インフルエンザウイルスに対するワクチンも毎年作り直しており,良く効く年もあれば,効かない年もある.コロナウイルスは元々風邪を引き起こすウイルスの一つと認識されていたもので,たぶん今後,毎年違った抗原性のものが出てくる可能性が高いのだろう.
となると,現在ワクチンを打ったとしても,暫くすれば効かなくなる.
インフルエンザも暫く前まで,ワクチンしかなかったが,タミフルを始めとする抗インフルエンザ薬ができて,肺炎を起こすまで悪化する事が減っている.
一方,コロナウイルスに対しては,アビガンやイベルメクチンと言った日本でできた薬があるにも拘わらず,国から認可されず,日本国民は外国のワクチンを打つ順番を待っている.
ここにイベルメクチンの効果を示す報告がある.上の画像をクリックすれば論文にリンクされている.
バングラデシュで2020年の4月から6月にかけて325例の連続する患者のうち,他に合併症のない成人COVID-19患者248例のについての報告である.
115例にイベルメクチンを投与し,133例にはイベルメクチンを投与していない.イベルメクチンは入院後24時間以内に12mgを1回だけ投与している.
12mgという投与量は体重60Kgの場合の駆虫薬としての標準量であり,これまで普通に使われている量で,特別大量投与したわけではない.
以下にTable1に示されている結果の部分を示す.
左列のIvermectin – no. (%) イベルメクチン 数(100%)
とある方がイベルメクチン投与群で,右の - の列が非投与群である.
Antipyretic drugは解熱剤,
Antihistamine drugは抗ヒスタミン剤,
Antibioticは抗生物質
Required oxygen inhalationは酸素吸入が必要,
Developed moderate respiratory distressは呼吸困難になった,
Developed pneumoniaは肺炎になった.
Ischemic strokeは虚血性卒中,脳梗塞のこと,
Required intensive care managementはICUなどに入る必要があったこと
Duration of viral clearanceはウイルスが消失するまでの期間
Duration of hospital stayは入院期間
Recovered and dischargedは回復して退院した
Deathは死亡
以上をから,抗生物質投与が必要になる人が少なく,酸素吸入が必要になる事も少なく,肺炎,呼吸困難になることも少なく,ウイルスが早期に消失し,死亡者も少ない,という結果である.
この研究はProspective, double-blind, randomized, placebo-controlledの研究ではないが,治療前の患者の状態は2群の間に大きな差は無いようにみえる.
また,イベルメクチンによる大した合併症はなかったとのことである.
イベルメクチンによる,ウイルス増殖抑制に関しては,早くにin-vitro 試験管内の研究報告があったが,実際の生体での治療濃度にするためには,大量投与が必要になるのではないかとの見解もあった.しかし,実際に通常投与量でかなり良好な結果が得られている.このためには,早期投与が重要であると思われる.PCRでコロナウイルス感染が確認されたら,早々に内服するようにすれば,重症化することもなく,早期に回復すると考えられる.
日本の現状では,PCRでコロナ陽性になっても,病院やホテルや自宅で隔離するだけで,重症化しなければ治療していない.これでは,体内でウイルスが増殖するため,変異株の発生率が高くなってしまう.ワクチンだけで感染予防を目指すことは,変異株が発生するまでウイルスを培養しているようなものである.日本産の変異株の大量生産という結果を招きかねない.
海外で既に大量に使用されているイベルメクチン(ストロメクトール)やファビピラビル(アビガン)のような抗ウイルス薬を併用できれば,重症化率や死亡率の低下が実現出来ると考えられ,人々はコロナ肺炎を恐れなくてすむようになり,経済活動も再開できる.
ファビピラビル(アビガン)については,抗インフルエンザ薬だから効くはずがない,とか言う意見があるが,ファビピラビルはRNA ウイルスの RNA 依存性 RNA ポリメラーゼ(RdRp)を選択的に阻害する抗ウイルス薬である.また,催奇性を問題視する向きもあるが,高齢者に対して使用する分には問題は少ない.
Efficacy of favipiravir in COVID‑19 treatment: a multi‑center randomized study
があるので確認して欲しい.クロロキングループ48例,ファビピラビルグループ44例の小さな症例群である.対照グループも治療薬クロロキングループであり,少数の比較であるから,有意な差は出ていないが,数を増やせば,あるいは非治療を対照とすれば差が出たかもしれない.また,合併症を持つ患者がクロロキングループの12.5%に対してファビピラビルグループは25%も含まれていた.それでもファビピラビルグループは酸素飽和度の低下が少なく,人工呼吸器が必要になった症例が0であった.死亡はクロロキングループに2名,ファビピラビルグループに1名あったが,死因に関しては記載がない.呼吸障害がないのに何故亡くなったか,不明である.
現在,治療薬がある先進国で治療しない群を対照としたランダム化比較試験(Randomized controlled trial)を行う事は倫理的にほぼ許されない.今後,多数例のランダム化比較試験は難しいと思われ,感染後早期に投与することが有効なファビピラビルの効果を統計学的に示す研究は出てこないかもしれない.この論文はエジプトからである.
だからといって,抗ウイルス薬を除外して,ワクチンによる予防だけでは,コロナウイルス肺炎の征圧は難しく,時間もかかる.
コロナウイルスは人間以外のほ乳類や鳥類にも感染する.ヒトのコロナウイルスと他の動物のコロナウイルスは相互に感染することは少ないとされているが,今回のSars-cov2がどこから来たのか,という問いに,コウモリ(相同性約96%)やセンザンコウが挙げられている.ということは動物種間の相互感染は今後もないとは言い切れない,というより,変異により相互感染が起きるのは時間の問題であると思われる.
今回,日本で特例承認されたレムデシビルに対して,WHOは2020年11月,新型コロナウイルスの治療にレムデシビルを使用しないよう推奨している.このレムデシビルの前駆物質であるGS-441524 MUTIANは猫伝染性腹膜炎の治療薬である.猫伝染性腹膜炎の原因はコロナウイルスである.猫伝染性腹膜炎のコロナウイルスとSars-cov2は別物であるが,Sars-cov2はヒトからネコ,ネコからネコへの感染の可能性を示す報告が既にある.今後Sars-cov2の感染源にペットが含まれるようになると思われる.人獣共通感染症になると根絶は無理となる.ネコの体内でも変異株が生じるようになるとインフルエンザと似たような事になる.インフルエンザウイルスはカモからニワトリ,ブタを経て,ヒトへと感染するが,豚の体内で変化してヒトに感染しやすくなる.
やはり,治療薬を早々に準備する必要があると考えられる. -
コロナウイルスRNAワクチンの構造
RNAワクチンはどういう作りになっているのでしょうか? DRUGBANK の Pfizer-BioNTech Covid-19 Vaccineを見ると
Pfizer-BioNTech COVID-19ワクチンは、BNT162b2とも呼ばれ、mRNAベースのワクチンで,Tozinameran トジナメランというヌクレオシド改変されたRNAワクチン nucleoside modified mRNA (modRNA)である.RNAはSARS-CoV-2のスパイクタンパクの完全長のタンパク配列をコードしているとのこと.ちょっと物足りない.
英語版のWikipediaの Pfizer-BioNTech COVID-19 vaccine と
Reverse Engineering the source code of the BioNTech/Pfizer SARS-CoV-2 Vaccine
を参考にすると
ワクチンのmodRNA配列は4,284ヌクレオチドの長さで,次のような構造をしているらしい.
1.ヒトアルファグロビンの配列に由来する非翻訳領域の5’キャップ構造.
これにより,細胞内の人のmRNAとして認識され,翻訳の始まり部分を示します.
2.シグナルペプチド(塩基55〜102).
シグナルペプチドとはS glycoprotein signal peptideで,できあがったタンパクが何処に行けば良いかを示しているタグのようなもので,今回は,細胞内から小胞体を経由して細胞外に出るようにそのタグには書かれていることになる.
3.プロリン置換部2カ所(K986PおよびV987P、「2P」と言われている).
これはスパイクタンパクの膜融合部分の変更である.今回のワクチンタンパクは細胞外に放出される様に設計されているので,スパイクタンパクの根元の部分を上手く変更しないとできたタンパクが壊れたり,細胞膜にくっついたりしてしまう.そこでがスパイクが安定した構造となり、膜への融合力が低下し、発現量を増加させ、中和抗体産生への刺激が強くなるように変更してある.この変更が有効であることはSARS-CoV-1 や MERS のスパイク構造の研究で2017年に分かったことらしい.
4.SARS-CoV-2の完全長スパイクタンパクのコドン最適化遺伝子(塩基103-3879). 元のウイルスはUAA終止コドンを使用し、ワクチンは2つのUGA終止コドンを使用している.
5.3’非翻訳領域(塩基3880〜4174):タンパク質発現とmRNAの安定性を高めるためにAESとmtRNR1から選択された組み合わせ.
AESとは”Amino-terminal enhancer of split”という遺伝子らしい.
mtRNR1はMitochondrially encoded 12S ribosomal RNA ,12S rRNAと略される.
6.ポリ(A)テール(30個のアデノシン残基、10ヌクレオチドのリンカー配列、および70個のアデノシン残基を含む)
以上
良くできているように感じた.
Amino-terminal enhancer of splitという遺伝子の働きは翻訳調節に関係しているということであるが,具体的にはよく分からなかった.
このmRNAワクチンはlipid nanoparticles(脂質ナノ粒子)の中に入れられて,筋肉注射される.lipid nanoparticlesは実験的にはよく使われてきたが,人への使用が認可されたのは2018年で,OnpattroというsiRNA drugで使用された.
脂質粒子は細胞間を流れながら,細胞の脂質膜と融合して,細胞内に入り込むと思われる.
そして,細胞質内でスパイクタンパクを作らせ,分泌タンパクとして,小胞体から細胞外に放出されることになる.細胞膜表面にスパイクタンパクを作らせるものではないので,既存の身体の細胞に対する交差免疫応答が生じる可能性は低いと思う.
通常コロナ肺炎は,肺の細胞にとりつき,まず,ここで増殖が起きるが,ファイザーのワクチンは,注射部位を中心に脂質ナノ粒子が流れていった先のどの細胞でもスパイクタンパクを作る事になる.新型コロナワクチンの接種を受けた女性では,マンモグラフィーでの診断に影響するほどリンパ節腫脹が見られるらしいが,ワクチンが分布した身体の細胞が様々な場所で抗原タンパクを作るからであろう.
不活化ワクチンや組み替えタンパクワクチンは,タンパクを接種するので,接種されるタンパク量はどの人にも一定である.一方,mRNAワクチンやDNAワクチンは核酸を接種し,それが各自の身体の中でタンパク抗原を作ることになる.タンパクの産生量は,接種された核酸ワクチンの量にある程度比例するだろうが,その産生量は多い人や少ない人がでてくる.タンパク産生量が少ない人でも十分な抗原量になるようにワクチンの量を設定すると,予想外に多くの抗原が短期間に産生されてしまう人が出るのではないかと予想する.
ファイザーとモデルナのワクチンは共に90%以上の有効性があるとされているが,これが事実であれば,対象となったコロナウイルスのスパイクタンパクに対して,高い抗原感作が生じていると考えられる.ところが,コロナウイルスの抗原であるスパイクタンパクが変異した場合,現在のmRNAワクチンで誘導された抗体は不完全な効き方になる可能性がある.不完全な効き方とは,ウイルスの感染力を失わせる事ができないにも拘わらず,ウイルスに結合する能力が残っている状態である.この時,抗体依存性免疫増強(Antibody-Dependent Enhancement:ADE)が生じる.抗体依存性免疫増強は現在では抗体依存性感染増強と言われている.菊池中央病院の中川義久先生の 抗体依存性免疫増強とは が分かりやすい.
人は徐々に多くのテクノロジーを手に入れ,それを利用するようになる.今回のワクチンの製造方法も新しいテクノロジーとして社会に定着していくようになると思う.しかし,ワクチンに限らず,その方法が良い方法で予想しなかったような負の面を持っていないかどうかが分かるには時間がかかるのも事実である. -
今回のコロナウイルス感染症を引き起こすウイルスはSARS-CoV-2であり,感染症は新型コロナウイルス感染症 (COVID-19) と命名されている.
その予防のためのワクチンはNHKのサイト(2020年12月8日 22時59分)やビジネスインサイダーのサイトに掲載ある.
ビジネスインサイダーのサイト(https://www.businessinsider.jp/post-223800)から,引用させていただくと以下のようになる.
弱毒生ワクチン
実用化事例:麻疹、風疹、BCGなど
新型コロナ用に開発中:コーダジェニックス社(米国)
不活化ワクチン
実用化事例:インフルエンザ、日本脳炎、ポリオなど
新型コロナ用に開発中: KMバイオロジクス(日本)、シノバック、シノファーム社(中国)など
組換えタンパク質ワクチン
ウイルスの構造の一部(タンパク質)を培養細胞や酵母を使って生産
実用化事例:B型肝炎、百日咳、破傷風など
新型コロナで開発中:塩野義製薬(日本)、ノヴァヴァックス社(米国)、サノフィ(仏国)など
ウイルス様粒子ワクチン
酵母などにウイルスの「殻」となるタンパク質だけを作らせ、遺伝子をもたない “ウイルス殻”を投与
実用化事例:HPVワクチン(いわゆる子宮頸がんワクチン)など
新型コロナで開発中:SpyBiotech社(英国)など
ウイルスベクターワクチン
無害なウイルス(アデノウイルスやセンダイウイルス)を新型コロナウイルスの遺伝子を運ぶ「運び屋(ベクター)」として利用する手法。
ウイルスとともに体内に運ばれた遺伝子からコロナウイルスのタンパク質が作られる
新型コロナで開発中:IDファーマ(日本)、アストラゼネカ社(英国)、ヤンセンファーマ社(ベルギー)、ガマレヤ疫学・微生物学研究所(ロシア)など
DNAワクチンは
新型コロナウイルスの遺伝子を含むDNAを直接投与し、体内で新型コロナウイルスのタンパク質を作らせる
ヒトの体内で適量なタンパク質を作れるか、また体内にDNAが残存する影響が不安視されている。
新型コロナで開発中:アンジェス社(日本)、ザイダスカディラ社(インド)など
RNAワクチン
ワクチンとして注入するときには脂質などでコーティングする必要がある
新型コロナで開発中の企業:第一三共(日本)、ファイザー社(米国)、モデルナ社(米国)など
現在最も使われているファイザーのワクチンやモデルナのワクチンはRNAワクチンである.中国で認可されているワクチンは,シノファームとシノバックのものであるが,これらは不活化ワクチンということらしい.
日本では,早い順に,アンジェスが作っているDNAワクチン,塩野義の遺伝子組み換えタンパクワクチン,KMバイオロジクスの不活化ワクチンが臨床試験に入っている.
DNA,RNAワクチンは早く作れ,不活化ワクチンは製造に時間がかかると言われているが,日本の3社の臨床試験の時期を見ればその通りである.中国のシノファームのワクチン接種は2020年の7月から医療関係者や感染リスクの高い人を対象にコロナワクチンの緊急接種プログラムを開始し,一般向けにも2020年12月31日から使用承認している.とても早い. -
今般,世界中の製薬会社がワクチン製造で競争する中,真っ先に世界規模での生産を立ち上げたのは,人体にRNAやDNAを打ち込むワクチンである.DNAやRNAは遺伝子の元である.ヒトやほ乳類を含む細菌までの生物は遺伝子としてDNAを持ち,身体の構造物や酵素は,DNA→RNA→タンパク質と情報を移して,生活している.この流れは,セントラルドグマと呼ばれる概念で,DNAの構造が決定されてからずっと信じられてきた.生物学の中心となる考え方とされていたのである.ところが,ウイルスの研究が進むと,遺伝子情報(ゲノム)としてRNAをもつウイルスが発見された.RNAゲノムを持つウイルス(RNAウイルス)の中には,自分のゲノムをヒトや動物の細胞のDNAに写し戻す逆転写酵素を持つものがあることも分かってきた.これをレトロウイルスという.エイズの免疫不全ウイルスはレトロウイルスである.コロナウイルスは一本鎖のRNAを持ち,そのゲノムRNAはそのままメッセンジャーRNA(mRNA:タンパク質の鋳型)として機能できるプラス鎖である.コロナウイルスは逆転写酵素は持っていない.
レトロウイルスは,感染した細胞(宿主細胞)内で自分のRNAをDNAに写し変え(転写し)て宿主細胞のDNAに組み込む.動物とレトロウイルスの遺伝子は互いに行ったり来たりしながら生物として進化してきた.私達の細胞ゲノムは,ウイルス由来のDNA配列が沢山含まれている.多くはガラクタのような配列であると考えられてきたが,それらがある時,遺伝子として働き始めたり,タンパクにまでは翻訳されないが,RNAとして他の遺伝子の発現に影響したり調整したりしていることが分かってきた(RNA干渉,microRNAなど).そして,レトロウイルスは宿主細胞の遺伝子配列にウイルス遺伝子を組み込んでしまうために,癌を発生させることも多い.後にラウス肉腫ウイルス(Rous sarcoma virus)と言われるようになる1本鎖RNAゲノムを持つレトロウイルスが始めて発見された腫瘍ウイルスであった.このウイルスはニワトリに肉腫を作るウイルスで,その原因となる遺伝子はv-Srcと呼ばれる.私が学生の頃に読んだ本には,ラウス肉腫ウイルスの発がんの本体はチロシンキナーゼである,と書かれていたと記憶している.Srcはタンパク質分子のチロシン残基をリン酸化するチロシンキナーゼという酵素の遺伝子である.この後,肉腫を持たない正常なニワトリにもv-Srcと似た配列の遺伝子があり,こちらはc-Srcといわれる.c-Srcは通常,細胞活性,細胞生存,細胞増殖,血管新生や細胞移動など,正常に個体が生きるために必要な機能を果たしているが,無秩序な機能亢進は,癌や腫瘍の発生,増殖に大きな役割を持つ.
私達の汗や唾液などにはRNAを分解するリボヌクレアーゼ(RNAase)が含まれている.血漿中にも高いRNAase活性がある.RNAaseはあらゆる生物が作っており,オートクレーブ処理でも完全に失活させることはできない.実験でRNAを抽出する時は,RNA分解酵素阻害剤の出番である.生物にとって,外界と自己の境界を破って身体に入ってくるDNAやRNAは多くの場合,病原体によりもたらされるので,生物は外来生の核酸を強力に無機能化しようとする.ショウジョウバエの自然免疫を司る受容体(Toll)が発見された後,ヒト(脊椎動物)にも同じ様なものがあることがわかり,これをToll-Like-Receptor;TLRと名付けた.TLRには幾つかの種類があるが,TLR9は細菌やウイルスのDNAに含まれる非メチル化CpGアイランドを認識し,TLR3は一本鎖RNAを認識することが分かっている. このような外来生の核酸はそれ自身が自然免疫を活性化するアジュバントとして作用すると思われる.
体液には強力なRNA分解酵素(リボヌクレアーゼ:RNAase)が含まれているので,普通だったら,注射されたRNAはすぐ分解されるはずであるが,ワクチンのRNAは何らかの方法で分解を免れるようになっていると思われる.
自らのDNA配列を移動させるものに転移因子LINE-1がある.LINE-1はレトロトランスポゾンと呼ばれる配列で、DNA配列をRNAに転写した後、再びDNAに逆転写して別の場所のDNA配列中に戻す.ヒトを含む多くの哺乳動物のゲノムに、RNAウイルスであるボルナウイルス由来の配列が存在するという.レトロウイルスではない通常のRNAウイルスは,DNAになることはないと考えられていた.しかし,宿主ゲノム中のレトロトランスポゾンが、ボルナウイルスの遺伝子をDNAにしているとの報告がある.
そして,コロナウイルスにおいても同じ事が起っている可能性がある.(SARS-CoV-2 RNA reverse-transcribed and integrated into the human genome :https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/33330870/)
ワクチンとしてのDNAやRNAがゲノムに組み込まれるという証拠はまだないが,証拠がないから大丈夫とは言えない.逆にワクチンとして注射されたDNAやRNAがゲノムに組み込まれることはない,という証拠は全くない.色々な人が「ワクチンがあなたのDNAに入ることはありません.」と発言しているが,証拠は示していない.例えば,今提示したレトロトランスポゾンの働きを考えると,確率はそれほど高く無いだろうが,ワクチンとしての注射されたDNAやRNAが幾つかの細胞のゲノムに組み込まれることがあってもおかしくないと感じる.これまでの発見の歴史を見返すと,そんな事があるのか?!,と言うようなことが次々に発見されてきている.
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新型コロナウイルスの流行のため,社会生活が制限される中,予防の切り札としてワクチンが注目され,世界中で接種が始まっている.
ワクチンとは病原体から作られた抗原を前もって投与しておき,病原体の感染による病気に対して,身体が先んじて免疫体勢を整えるようにするものである.天然痘に一度かかるともうかからなくなることは昔からよく知られていた.天然痘の瘡蓋(かさぶた)を使って,ほんのちょっぴり感染させ,重病にならないようにするという方法があったが,天然痘のウイルスを使っているので場合によっては感染で死んでしまうことがあった.乳搾りの女性が,天然痘に似た牛の天然痘(牛痘)にかかると,ヒトの天然痘にかかりにくくなることに注目したエドワード ジェンナーが,牛痘の分泌物を少年に接種したのが,初めてのワクチンであるとされる.(イングランドの西部の諸州とくにグルスターシャーで見つかった病気で、牛痘の名で知られているウシ天然痘の原因および効果についての研究)
その後,有名なパスツールが,ニワトリコレラ菌を培養して弱毒化して接種する方法を発見している.ジェンナーの例では,牛痘を用いて,ヒトに対する毒性(感染性)の低い病原体を用いたことになり,パスツールの場合はは,培養を繰り返す事により毒性の低い病原体を得ている.弱毒生ワクチンというわけである.しかし,生ワクチンは感染することがあるので,病原体が毒性を取り戻した場合は困った状況になる.その後,病原体を何らかの方法で殺す(感染しなくする)ことにより.異物(抗原)として認識されるが感染性のないワクチンができた.これを不活化ワクチンという.インフルエンザのワクチンは不活化ワクチンである.
これまでのワクチンは,病原体の構造物,多くはタンパクを抗原にすることで免疫を惹起してきた.病原体が生きたままの弱毒生ワクチン,病原体が死んでいるが,ほとんどそのままの構造が残るのが昔からの製法で作られる不活化ワクチンである.最近は病原体の構造物の一部を遺伝子工学を用いて作るタンパク質ワクチンやペプチドワクチン,ウイルス様粒子ワクチンがある.ここまでは,基本的にウイルス構造の抗原性を持つ部分(タンパクやペプチド)を注射して免疫を賦活する.昔ながらの方法あるいはその変法である.